走行中にブレーキがスカスカに!?知っておきたい「2つのブレーキトラブル」とフルード交換の重要性

こんにちは、岡島モータークラブです!
先日、お休みの日にサーキットへ走行会に行ってきました。
気持ちよくペースを上げて走っていた時のこと。コーナーの手前でいつも通りブレーキレバーを握ると……「スカッ!!」
なんと、レバーに全く手応えがなくなり、ブレーキが突然効かなくなってしまったんです。なんとか事なきを得ましたが、本当に冷や汗をかきましたし、心臓が止まるかと思いました。
原因はズバリ、「ベーパーロック現象」です。
「ブレーキフルード(ブレーキ液)」の定期的な交換をサボっていたために起きたトラブルで……プロの整備士として、本当にお恥ずかしい限りです。
今回は私の自戒も込めて、命に関わるブレーキトラブル「フェード現象」と「ベーパーロック現象」の違い、そしてフルード交換の重要性について解説します!
長い下り坂などでブレーキを酷使すると起きるトラブルには、大きく分けて2種類あります。
- ① フェード現象(摩擦がなくなる)
ブレーキパッドが熱を持ちすぎることで、パッドの素材(樹脂など)が気化してガスになります。そのガスがパッドとディスクローターの間に膜を作ってしまい、「レバーは硬いのに、ツルツル滑ってブレーキが効かない」状態になります。 - ② ベーパーロック現象(圧力が伝わらなくなる)
ブレーキフルード(液体)が熱で沸騰し、ホースの中に「気泡(空気)」が発生します。液体は縮みませんが空気は縮むため、「レバーを握っても空気が潰れるだけで、ブレーキパッドを押し出せずスカスカになる」状態になります。今回私がサーキットで経験したのはコレです。
サーキットのような過酷な環境では、フェードもベーパーロックも両方の対策が必要です。
しかし、一般的なツーリングや街乗りであれば、「フェード現象」は乗り方で十分に防げます。
長い峠道の下りなどでは、ブレーキレバーばかりに頼るのではなく、「エンジンブレーキ」を意識して併用することで、ブレーキパッドの過熱を防ぐことができるからです。
⚠️問題は「ベーパーロック現象」です!
普通に乗るだけのツーリングであっても、ブレーキフルードが劣化していると、ベーパーロックは突然起こり得ます。
ブレーキフルードには「空気中の水分を吸収しやすい」という性質があります。
新品のフルードは沸点が非常に高い(沸騰しにくい)のですが、長期間交換せずに水分を吸ってしまったフルードは、沸点がどんどん下がってしまいます。
沸点が下がった劣化したフルードのまま峠道を走ると、ツーリング程度の軽いブレーキ操作の熱でも簡単に沸騰して気泡が発生し、いきなり「レバーがスカスカ!」という大事故に直結するトラブルを引き起こすのです。
今回の私のように怖い思いをしないためにも、ブレーキフルードの定期的な交換は本当に大切です。
- 交換目安:2年ごと(車検のタイミングなど)
- 見た目のサイン:フルードの窓を見て、液体が茶色や黒っぽく濁っていたら要注意!
(※本来、液の色は性能に直接関係するわけではありませんが、長期間交換していないという大まかな目安になります)
「そういえば何年も換えてないかも…」「液の色が濁っている気がする」という方は、ぜひお早めに当店へご相談ください。
安全に、そして安心してツーリングを楽しむために、しっかりメンテナンスさせていただきます!




