盗難対策しましょう。昔よりは圧倒的に少ない、でも最近また増えている。

こんにちは、岡島モータークラブです!
秋のツーリングシーズン真っ只中ですが、2026年10月1日〜31日は「第3回 二輪車盗難防止強化運動」の期間でもあります。
日本二輪車普及安全協会が「エンジンキーは抜きましたか?」を今年の統一標語に掲げ、全国で盗難防止を呼びかけています。
ポスターやニュースで見かける機会もあるかと思いますが、今回はこの機会に、バイク盗難の現状と愛車を守るための対策についてお話ししてみたいと思います。
■ 1. 実はここ数年、バイクの盗難件数は増えています
「バイクの盗難なんて、昔の話でしょ?」と思われている方も多いかもしれません。
しかし、公式な統計データを見ると状況は少し変わってきています。
全国の二輪車盗難の認知件数は、2021年の7,569件(統計開始以来の最少)を底に増加へ転じ、2025年には14,552件と約1.9倍にまで増えました。
1日あたりに換算すると、全国で毎日平均約40台ものバイクが盗まれている計算になります。
決して「昔の出来事」でも「他人事」とも言えない数字になってきています。
■ 2. 昔に比べれば圧倒的に少ない。でも油断はできません
ただ、ベテランのライダーさんであれば、こう思われるかもしれません。
「昭和や平成のころに比べたら、全然マシじゃないか」と。
確かにおっしゃる通りです。
1989年(平成元年)のピーク時には年間27万1,083件もの盗難が発生していました。当時は少年によるオートバイ盗が非常に多く、1999年には検挙された人の97.5%を少年が占めていたという記録もあります。
その後の推移と保有台数あたりの被害率をまとめたのが、以下のデータです。
| 年代・主な年 | 二輪車総保有台数 | 盗難認知件数 | 保有1万台あたり (盗難率) |
状況 |
|---|---|---|---|---|
| 1989年 (平成元年) |
約1,800万台 | 271,083件 | 約150.6件 (約1.51%) |
過去最悪。およそ66台に1台が年間で盗難に遭っていた計算。 |
| 2000年 (平成12年) |
約1,500万台 | 約250,000件 | 約166.7件 (約1.67%) |
保有台数が減る一方、盗難が高止まりしていたため被害率はピーク並み。 |
| 2010年 (平成22年) |
約1,240万台 | 約67,000件 | 約54.0件 (約0.54%) |
シャッターキーや防犯カメラの普及により大幅に改善。 |
| 2021年 (令和3年) |
約1,030万台 | 7,569件 | 約7.3件 (約0.07%) |
過去最少。保有1,300台に1台未満まで激減。 |
| 2024年 (令和6年) |
約1,028万台 | 11,641件 | 約11.3件 (約0.11%) |
リバウンド期。保有台数は横ばいだが盗難率が上昇。 |
| 2025年 (令和7年) |
約1,025万台前後 | 14,552件 | 約14.2件 (約0.14%) |
2021年の最少期と比べて盗難率はほぼ倍増。 |
キーシャッターやハンドルロックの強化など車両側の防犯対策が進み、街中の防犯カメラの普及などもあって、ピーク時と比べれば盗難件数は大幅に減少しました。
ですので、「昔より今のほうが危ない」という話ではありません。
「昔と比べれば圧倒的に少ない。しかし、2021年を底にここ数年また増えている」というのが現在の正確な状況です。
また、「盗まれたら絶対に手元に戻ってこない」というわけではありませんが、2024年の警察庁統計によると盗難車両の回復率は40.7%でした。約4割は手元に戻っている一方で、約6割は戻ってきていないという現実もあります。
さらに、高価なバイクばかりが狙われているわけではありません。現在でも盗難被害の3割以上は「キーを付けたまま」の状態で発生しており、基本的な防犯意識が今も変わらず大切です。
■ 3. 盗まれたら、統計上の確率なんて関係ありません
「昔より件数が少ない」「確率で言えばごく一部」と言われても、自分の愛車が盗まれてしまえば、自分にとっては被害率100%です。
バイクはお金(車両価格)だけの問題ではありません。
コツコツ好みに仕上げたカスタム、あちこちへ出かけたツーリングの思い出、日々の通勤・通学を支えてくれた日常……。
お金に換算できない愛着があるからこそ、朝起きて駐輪場から愛車が消えていたときのショックと悔しさは計り知れません。次の日から移動する足がなくなるという現実的な困りごとも一気に押し寄せてきます。
■ 4. 愛車を守るために見直したい「物理と保険」の備え
大切な愛車を守るためには、「盗ませないための物理的な備え」と「万が一の金銭的な備え」の2つを組み合わせておくことが重要です。
【物理的な対策】
※統計上でも、盗難の半数以上(約56%)は住宅の敷地内で起きています。「自宅だから安心」という油断が一番の隙になります。
- まずは基本!キーを必ず抜く
「自宅の敷地だから」「ほんの数分だから」とキーを挿したままにするのは厳禁です。 - ハンドルロック+複数のカギを組み合わせる
ハンドルロックだけに頼らず、頑丈なチェーンロックやワイヤーロックを併用しましょう。動かない柱やアンカーなどに繋ぐ「地球ロック」は特に有効です。 - バイクカバーをかける
車種を外から見えなくするだけでも、下見をするターゲットから外れやすくなります。 - 盗難アラームの活用
車体の揺れや振動を感知して大音量で警告するアラームは、音や周囲の目を嫌う相手に対して強い抑止効果があります。
【金銭的な対策(万が一の補償)】
※物理的な対策を重ねても、被害のリスクを完全にゼロにすることは困難です。
- バイク盗難保険
万が一戻ってこなかった場合に、買い替え等の費用を補償してくれる心強い味方です。 - ご自宅の火災保険(家財保険)の確認
自宅敷地内での盗難の場合、総排気量125cc以下の原付であれば、火災保険の「家財」に含まれる特約やプランを用意している保険会社もあります。ご自身が加入されている保険の契約内容を一度確認してみる価値は十分にあります。
「昔よりは圧倒的に少ない。でも最近また増えている。そして、自分の愛車が盗まれたら統計の確率なんて関係ない。」
10月の「二輪車盗難防止強化運動」のこの機会に、ぜひご自身の愛車の駐輪場所や防犯対策を一度見直してみてください。
「どんなチェーンロックがいい?」「盗難保険ってどんなもの?」など、気になることがあればいつでもお気軽にご相談くださいね!





